IE9ピン留め
2010年 04月 28日
エリー・マイラブ
 最近気になるエリーさんがふたり。


 ひとりは、この人。

 豊田エリーさん。
 俳優の柳楽優弥さんの新妻として有名になりましたが、この写真のCM「ぱなしのはなし」で見せる愛らしい笑顔が印象的なタレント(?)さん。
 とりあえず、豊田エリーさんのこの笑顔を見たらあまりの可愛さに癒されます。


 そして、もうひとりがこの人。

 大宮エリーさん。
 映画監督・脚本家・作家・演出家・CMプランナーをされている今をときめく奇才です。

 大宮エリー、大宮エリー、とにかく、今は大宮エリーがスゴイのだ!と数年前から世間が騒いでいたのは知っていたのですが、エリーさんの作品もエリーさんご自身についても知る機会がなかなかなかったのですが。

 大宮エリーさんのエッセイ、「生きるコント」を読んで、「今一番面白いのは大宮エリーだぜっ!」って胸を張って言えるようになれそうです。

生きるコント (文春文庫)

大宮 エリー / 文藝春秋



 五木寛之さんの「生きるヒント」をパロってるところが大宮エリーっぽい(ホントはあんまり大宮さんのこと知らないけど・・・)。
 そして、各エピソード全て大宮さんの実体験なのですが、本物のコントみたいで笑ってしまいます。

 私はこの本を喫茶店と列車の中で読みましたが、面白すぎて声に出して笑ってしまいました。

 
 最初の「ビキニ」というお話からぶっ飛ばしてくれます。

 リオのカーニバルにどうしても行きたくなったエリーさん。
 ブラジルは治安が悪いと聞いていたので、現地人になりすまそうと、黄色いビキニで街をぶらつき、夜のカーニバルにもビキニのままで観光しようとしたところ・・・、


 
 勢いよく黄色いビキニで乗り込むと、なんと、びっくりな出来事が起こった。ブラジル人たちが、「え?」っていう目でわたしを見た。車内が、しーん、と、なっている。夜は、ブラジル人だって服を着てたんです。そ、そんな・・・・・。昼だけかよー、ビキニ!
 略
 すると、今度は、みんな何やらわめきながら、わーーーっと、わたしのほうに押し寄せてきた。あーあ、やられちゃうのかな、わたし・・・・・おかん、ごめん。そう思って顔を上げたら、みんなすごい笑顔だった。
 「ボニート」と、言っている。勇気がある、という意味らしい。ありがとう。拍手まで起きた。
 「アミーゴ」というかけ声の下、車内中が意気投合、「サンバ!」一つになる。
 略


 その後、バスを降りてカーニバル会場までのスラム街をビキニで歩くことになったエリーさん。

 
 呆然と立ち尽くすも、いつまでもそうしているわけにはいかない。だって危ないし、一人だけビキニだ。だから、走った。とりあえず、走った。なんとなく歩いている場合じゃないと思ったのだ。走ったら、安全なのか?という疑問はよぎったが、とにかく全力で薄暗いスラム街を黄色いビキニで走った。
 略
 スラムのひとたちが、わたしを指差して怖い顔して子供を後ろに隠したのだ。え?なんで?わたしは驚いた。わたしもみんなのこと怖いけれど、もしかしてみんなもわたしのこと、怖いの?怖がられてる?
 略
 ショック。カーニバル会場でも誰にも話しかけられず、極めて、安全だった。
 略



 その後、親しくなったホテルの従業員に紹介されたサンバを観て踊れる劇場へ行くことに決めたエリーさん。
 だけど、劇場に行くまでの道でチケットを落としちゃうのだ。
 
 
 どこで落としたんだろう。泣きながらアミーゴの元に舞い戻る。慰めてくれるかと思いきや、アミーゴは、きっと落ちていると断言し、もったいないから探しに戻れ、とわたしを責めたてた。
 治安が悪そうだし・・・・・、と渋るわたしにアミーゴは言った。
 「ロスでは、理由もないのに人を殺すが、リオでは理由があって、人を殺します。お金欲しさなので、お金をあげれば殺しません。だからセーフティ」
 余計に怖くなったが、仕方なく、探しに行くことに。
 しかし本当に真っ暗で目を懲らさないと何が落ちているのかも分からない。こんな所でキョロキョロしていては危ない。こんなときは、迷わず拾えばいいんだ。それしかない。
 なんでもズバッ、ズバッと、確信を持って拾う。しかも軽く踊りながら。変だと思われれば誰も近寄らないし安全だ。踊っては、目に付いたものを拾っていたら、両手は鼻紙やら、よくわからないゴミでいっぱいになった。
 以下略


 
 いかがでしょう?
 この箇所、何度も読んだのにもかかわらず、タイピングしながらまた笑っちゃいました。

 普通の人なら・・・、

 まず、治安の悪いカーニバルの時期に女一人でリオには行かない。
 現地の人になりすまそうっていう方法は考えたとしても、ビキニで街はうろつかない(昼も夜も)。
 いくらアミーゴに「もったいないから拾ってこい」と言われたとしても、夜中に暗い道で踊りながら(!)捜し物をしたりしない。


 だけど、そこが奇才、大宮エリー。
 凡人とは逆の行動をすることによって、誰にも真似できない体験をし、才能が研ぎ澄まされていくのでしょう。(ホント?)


 この「ビキニ」のようなエピソードがあと48編編集されています。
 公共の場での読書には気をつけて!

 
 余談ですが・・・。


 


 このエッセイの著者紹介で大宮さんの経歴が記されていました。
 なんと、東京大学卒業とのこと!

 だけど、その経歴を知っても「へ~」って思っただけでした。
 
 最近、東大卒とか東大在学中ありきで俳優業や芸人をされている方々がいらっしゃいますが、東大卒という経歴が「どうでもいいこと」になってしまう大宮エリーさん。

 東大卒という最高級ブランドさえ、その人の評価に左右されない人って大宮エリーさんぐらいかも。

 やっぱり、大宮エリーは天才です!

by chimamotto | 2010-04-28 13:36 | エッセイ | Trackback | Comments(2)
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Commented by somako at 2010-05-07 00:56 x
そんな驚きな、おもしろさがあるなんて知りませんでした。
「ふしぎ発見」で解答者として、なんどか出演されてますね。
板東英二さんがお気に入りのようですね。コメントもユニークで、おもしろい人だなぁ、と思ってました。
こんなに面白いとは...
Commented by chimamotto at 2010-05-07 14:01
somakoさん。
そうなんですよ、面白いんですよ。大宮エリーさんって。
「ふしぎ発見」で坂東英二さんのお気に入りになってるとは、知りませんでした。
でも、それは「ふしぎ」じゃないですよね。エリーさん、面白いもの。
まあ、私もこの本を読むまではこんなに面白い人だと知らなかったのですが・・・。
オススメですよ♪
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